2019/10/21
10月20日の音楽会の様子についてはPiafinity Musical Performanceにアップしています。
指の制約のおかげで意識できたこととは
指の怪我で指と指の間を自由に広げられない制約がかかり、演奏に支障をきたすことになりましたが、一音一音弾くときに指に負担をかけないポジションを見出そうということに意識を向けるようになりました。怪我をしていなければ日ごろこの細かな一つ一つの指の作業にまで特段意識することはなかった部分。
また、指を鍵盤に当てる力加減についても、怪我によってどうしても指が怖がって逃げてしまうという現象が生じました。この感覚も普段では根付いていないものでこれを寧ろチャンスと思い、静かに当てて滑らせる音の強さをどれだけ一定に保って痛みなく自由に弾き通せるか、を試すような練習をしてみました。
制約が甚だしい状態であった時の方が感覚が研ぎ澄まされていた気がします。ここ二日くらいでグッと回復してきた感覚が生じてきたのに伴い指の動きの自由度も断然広がってきたのですが、それまで軽く弾き通す感じを掴めていたのが、しっかり弾けそう!という気持ちから生じるのか?固さを招いて軽さが失われていく残念な感覚を自覚するほど…悲し?これは脱力がまだ徹底して身についてはいないということなのだろうな、と体感しました。
固さを抜くにはー
ピアノを弾く前、途中の休憩時、弾いた後、の身体のほぐし体操が非常に重要になります。一見、別モノの作業に思えた、歌のウォーミングアップである顔の表情や喉・舌の動きを緩やかにするための体操も、演奏のために頭のてっぺんから足先まで、身体のこわばりをなくしていくには大事な作業の一つでとても効果がある!とも実感したしだいです。
こうして、音楽会開催のご依頼を受けたお陰で、確実に指を動かそうとするためにあの手この手の手段を投じてきて、その過程で思わぬ体得できたこともあったので、結果的に早い回復とこれまで以上に脱力奏法を目指すことにつながった気がします✊